2011-03-31
学生時代を北海道で過ごし、手術などを経て、文字通り身も心も傷ついたままで故郷に帰ってきました。
そして運命的な出会いをしたのです。
一目見て、運命的な出会いだと直感しました。
そして、心に余裕のない私はその人にたくさんの話をし続けた日々でした。
なにからなにまで話続けました。
その人はなにかコメントしたり、アドバイスをするわけではありませんでした。
ただひたすら、話を聞いてくれたのです。
そして、私をそのままに受け入れてくれていると感じました。
一生懸命、私のことをわかりたいという思いが伝わってきました。
私はその瞬間、救われました。
抱えている問題が解決したわけではありません。
当時、心が不安定で、ささいなことに傷ついたり落ち込んだりしていましたが、そんな私の心を優しく抱擁してくれていたのです。
私はそれまで、安らぎというものを感じたことがありませんでした。
生きている喜びというものを感じたことがありませんでした。
とても幸せな日々でした。
生きていてよかったと心から思うことができたのはその人のおかげです。
今も生きていられるのもその人のおかげです。
今こうして私でいられるのもその人のおかげです。
人がほんとうに傷つき、悩み苦しんでいるとき。
アドバイスも大事、励ましや支援も大切です。
しかし、最初の一歩は、相手の気持ちを察して、相手のことをわかりたいと思う心が大切だと思います。
相手のことを受け入れること。
そして心の余裕がでてきてからはじめて、人は自分自身を受け入れることができるようになるのです。
海のなかで溺れかけているさなかで、パニックになっているなかで、自分自身とはなにか?
なんて考えられるはずがありません。
苦しみを打ち明けられたとき、すぐに反論したり、叱咤激励しても、人は救われません。
立ち直る気力などわいてきません。
まずは話を聞いてあげることです。
その人の味方になってあげたいと思うことです。
言葉なんていりません。
ただただ抱きしめてあげてください。