2016-08-03
日本人にとって欠かせない行事です。 お盆には先祖供養の意味がありますが、先祖供養の大切さを最初に説いたのは孔子です。孔子と言えば、だれもが論語を思い出す事でしょう。その多くが「子日く(しのたまわく)」と言う書き出しで始まる人生哲学、人倫道徳、名言を集めたのが論語です。孔子は中国古代の春秋時代(紀元前770年〜403年)に活動した思想家です。生没年は紀元前552年〜479年とされていますから、いまからおよそ2500年前、釈迦よりおそそ100年前に活動していた人です。
釈迦は既に亡くなった父母に会いたいとの思いで、行に取り組みました。いくら厳しい行に取り組んでも、その願いは叶えられませんでした。そこで、今度は菩提樹の下に座り、瞑想に耽ります。それが今日の座禅の起源です。この時釈迦は「先祖供養」と言う言葉こそ、口にしませんでしたが、それと同じ意味の事を別の形で説いたと言えます。日本には応神天皇の時代(4世紀末〜5世紀初め頃)に、伝えられたとされていますが、その後の日本人の道徳の基本を成す思想、儒教として広まりました。儒教と言うと、その語感から宗教の一つではないかと考えている人も少なくないようですが、人間の生きる道を説いたものです。その教えの中に「先祖は手厚い霊廟の祭事を受け、子孫良くまたこれを保つ、人の道の始まりなり」、実はこれこそが、先祖供養の大切さを説いたとされています。
仏教ではお盆の期間は8月13日〜16日までの4日間、お盆に入る13日を「盆の入り」、中日が8月14日〜15日、お盆が終わる8月16日を「盆明け」と言います。一般的にはお盆休みと呼ばれる日です。中日にお墓参り、16日に送ります。お盆についての風習は地域により異なりますが、共通するのは先祖供養です。