東田 笙甫先生の日記

2019-02-09

手術着の色

昔の病院の白衣は白と決められていました。それは白色が清潔な色で食事を作る時の白衣、エプロンも白色でした。今現在、白衣は色々な色になっていますが手術着の色
は変わらずに青色、緑色が残っています。

昔は白い手術着を着ていた様ですが手術で血の赤色を長時間見ていると視神経が疲れて
網膜上に作り出す生理機能があり

これは「補色残像現象」とか「補色残像効果」などと呼ばれ赤の補色である青、緑色の点やシミが視野に現れます。

刺激を和らげる為に人の目には見ている色とは反対の色が目に残り、しかも手術の部位は隅々まで良く見える様に強いライトで照らされているのでそれが目に焼き付き白の白衣を見た時に意味のない青緑色が現れて

チラチラすると精密な作業を要する手術にとってはマイナス要因となり万が一手元が狂ったり集中出来なかったりしては大変なので白色では無く青緑色の手術着を着る様になりました手術室の壁や床、手術台のカバー、シーツは、青か緑色を採用しています。

※補色とは色相をスペクトルの順に丸く配列した色相環の中で向かい合う位置にある色の事です。

青色や緑色にはリラックス効果があり細かい作業で目を酷使する医師はこの色の手術着が最適とも言われています。

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